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活用事例 ※五十音順

名古屋文理大学様

『WebClass活用事例 名古屋文理大学様』より

名古屋文理大学 様

  • WebClass活用事例
  • プレゼンテーション能力育成のためのeポートフォリオ -情報倫理のゼミナールにおける活用例-

1. はじめに

大学で開講されるゼミナールでは輪講形式で学生発表が行われることがあります。その際、受講態度やプレゼンテーションに関して次のような問題があります。

・ 発表者だけが真剣である。

・ 質疑がない。議論を積極的にしない。

・ 他人のプレゼンテーションを参考にしない。

そこで、今年度からWebClassのeポートフォリオを活用することで、問題の改善に取り組みました。

2. 情報倫理のゼミナール

名古屋文理大学情報メディア学科は2年次に「基礎演習」という必修科目のゼミがあります。

2012年度から基礎演習では「ネット犯罪と情報倫理」をテーマとし、実習室を使って学生によるプレゼンテーションを行っています。

毎回、ネット犯罪に関するテーマを決め、テキストやWebサイトを検索し、ネット犯罪の手口、被害状況、具体的な事例(新聞記事など)を調べてスライドを作成します。完成したスライドはeポートフォリオコンテナに提出(アップロード)し、ゼミ生や教員が互いに閲覧可能な状態にします。アップロードした直後に学生は、自己評価を入力します(後で他者からの評価と比較するためです)。発表者は教室の提示装置にスライドを映しながら説明します。

3. eポートフォリオシステムの活用

聞き手の学生と教員は発表を聞きながら、eポートフォリオを用いて評価をリアルタイムで行います。ルーブリック評価の画面を以下に示します(図1)。 

図1ルーブリック評価の画面
(図1)

評価ポイントは次の通りです。

スライド : 主張が明確になるようデザインされているか

       アニメーションなどが効果的か

テキスト : 教科書の内容がきちんとまとめられているか

事例   : 適切なネット犯罪の実例を取り上げているか

説明   : スライドに沿ったわかりやすい解説ができたか

総合   : 全体としてよい発表と感じたか

各項目について、自己評価、相互評価、教師評価として「非常に良い」「良い」「普通」「あまり良くない」「良くない」の5段階から1つを選択します。また、同時にコメント(自由記述形式)を入力します。図2のようにレーダーチャートで表示される評価結果を各自が確認します。

図2レーダーチャート画面
(図2)

ルーブリック評価とコメントは、自分に寄せられたもののみ閲覧できるように設定しました。

4. iPadの活用

名古屋文理大学では2011年度より情報メディア学科の入学者に対してiPadを無償配布しています。eポートフォリオはiPad上でも活用することができますので、パソコンのない一般教室でも無線LANが設置されていれば、この方法でゼミナールを行うことができます。


図3は、iPadをApple TVが接続されたインタラクティブホワイトボードに投影しながら発表する学生の様子です。Air Play機能を使って、iPadのKeynoteで作成したスライドを投影しています。

(図3)


また、発表を聞きながら、他の学生もiPadを使って評価とコメントをリアルタイムで入力します(図4)。

(図4)

5. eポートフォリオを使用した学生の感想

eポートフォリオにより相互評価を行った結果、他者による評価・コメントを参考にしたか(見ているか)について質問したところ、回答者の90%が「必ずコメントを見た」「ときどきコメントを見た」と回答しました。

次に、相互評価によるコメントが役に立ったかという質問に関しては、回答者の90%が「非常に役に立つ」「まあまあ役に立つ」と回答しました。教師評価については全員が「非常に役に立つ」「まあまあ役に立つ」と回答しました。

相互評価を行うことについてどのように考えているかという質問に関しては、「自分の良いところや悪いところと比較できる」、「評価するための視点で発表を見るので集中できる」という回答が大半を占めました。

スライドの作り方については、自分のスライドと比較して、他者の良い点を参考にしているようです。また、「不安に思っていた箇所を他者がきちんと評価してくれて安心した、自信がついた」というコメントもありました。

プレゼンテーション能力が上達したかどうかという質問については、全員から「非常に上達した」「少し上達した」という回答を得られました。

上達したと思う理由について、回答の一部を紹介します。

・ スライドの作り方の根本が学べたから。

・ 回数をこなしてできるようになってきたと思う。

・ 教師評価やゼミ生による評価を参考にしていたからだと思う。

さらに、自分のプレゼンテーションが「上達した」と思われるのは、どのような瞬間か、という質問に対しては次のような回答がありました。

・ 自分なりの言葉で話せるようになったこと。

・ 何も見ずに自分の言葉で話せるようになった時。

手元にあるテキストや資料に頼らず自分の言葉できちんと解説できると、良いプレゼンテーションができたと感じられ、満足度も高いようです。

発表前に入力する自己評価と教師評価・相互評価とを比べると、ほぼ全員が「違いがある」と回答しました。自分では気がつきにくいことを他者から指摘され、発表内容や方法の改善の参考にしていたようです。

また、このゼミナールを1年間受講した後の感想を以下に示します。

・ プレゼン力が上がったと思っているので、とてもためになったと思っている。

・ プレゼンする能力はこの授業を受ける前と後では前よりも格段によくなったと思いました。
  まとめ方も少しは上手くなったと思います。

・ なかなか大変だったけど力はついたと思う。プレゼンをする機会があれば役に立つと思う。

6. まとめ

eポートフォリオ機能を活用し課題提出と評価を行うことで、プレゼンテーションが苦手であった学生が評価をもとに振り返り、改善し、これらの活動を繰り返し行う過程で徐々に自信をつけたのではないかと考えられます。

iPadはパソコンに比べスライド作成に苦労することもありますが、プレゼンテーションにも十分活用できました。

今回は「ネット犯罪と情報倫理」をテーマとするゼミナールで活用しましたが、他のテーマでのゼミナールでも応用ができると考えています。

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